ヴェルスパ 戴冠の行方 一体感で引き寄せろ!
2020/11/21
- ヴェルスパ大分
選手を入れ替えても戦力は落ちず、対戦相手や戦況によって4バックと3バックのシステムを併用しても、柔軟に対応できるようになった。選手層が厚く、各選手のモチベーションの高さが今季の大分を支えてきた。ピッチの選手とベンチワークが一体となり、開幕5連勝で始まったシーズンも残り2試合。優勝に“あと1勝”と王手を懸ける。優勝の懸かった試合は互いに負けたくない思いが強く行き詰まった状況に陥りやすい。試合前々日の練習では念入りにセットプレーを確認したのは、そのためだ。得点源となるFW中村真人は「いつも通り体を張って、空回りしないように平常心でプレーしたい。チャンスは少ないと思うので確実に決めたい」と話す。
ボールを動かし、ピッチの幅を使って揺さぶり、相手のほころびを作る。「これまでやってきたことを、どれだけ表現できるか」(須藤監督)が鍵を握りそうだ。そして、最後はやはりチームの総合力が問われるはずだ。前述したように、今季はバックアップから起用された選手が再三にわたって結果を出してきた。「みんな主体性があり、いい競争の中で出た人の活躍を見て、『自分もやってやろう』と言う気持ちになる」とは瓜生の今季のチーム評だ。
高められた一体感。天皇杯もクラブ初の4回戦に進出。初めてづくしの今シーズン。大分は盤石の態勢で残り試合に挑む。
セットプレーを確認する選手たち
(柚野真也)