大分トリニータ クラブ初の4強入り 残留に向けて士気高まる

2021/11/01
  • 大分トリニータ

 守備が安定すれば、攻撃のスイッチを入れやすい。ハーフタイムに「後半は、(攻守の切り替えが速い)トランジションが重要になる」と選手に伝えた片野坂監督は、ドリブルを得意とする藤本一輝をピッチに送り、攻撃のギアを上げた。ワクワク感に乏しい前半から一転、後半は数々の決定機をつくって見せた。その裏にはテンポの上がらない相手を尻目に、速攻と遅攻を織り交ぜた大分の攻撃のバリエーションの多さがあった。

 

 今季から特に相手チームの分析に時間を割いてつくり上げたセットプレーが先制点を生んだ。「狙い通りだった」と、得点した長沢駿。香川勇気が動いて空けたスペースを狙い、野村直輝のC Kに頭で合わせた。1点リードしてからは相手が前掛かりになると、有意な状況を確実に生かし、カウンターから追加点を奪って勝負を決めた。

 

 狙いとする戦い方で確実に勝利、チームの雰囲気が高まったのは言うまでもない。今年1年取り組んできた成果が形となっている。リーグ戦残り5試合で残留を決め、天皇杯で集大成を見せたいところだ。

 

守備で奮闘したペレイラ

 

写真は全て大分フットボールクラブの提供

 

 

(柚野真也)

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