トリニータ 2桁得点を狙う新エース知念慶の今

2020/06/01
  • 大分トリニータ

 公式戦2試合は先発出場し、チーム最多のシュートを放った。残念ながら得点に結びつかなかったが、力強くゴールを狙う姿勢は印象的だった。新たなストライカーへの期待が大きいが―といった取材を始動直後から散々受けてきた。さらにウイルスによるリーグ中断を経て、再開を前に繰り返される同様の質問に「周りが納得する結果を出すまでは仕方ない」と苦笑気味に漏らしたのはおそらく本音だ。「自分が点を取らなければ」という思いはこれまでになく強い。

 

 しかし、片野坂監督が描く攻撃のイメージは、決して知念ひとりに頼るものではない。知念が得点を取るパターンもあるが、彼の周りにFW渡大生やMF町田也真人のように前に飛び出す選手を置くと、得点の可能性は高くなると考えている。また、FW三平和司やMF小塚和季ら攻撃陣の駒は多彩なだけに、知念を軸にした展開が期待できる。

 

 「サッカーをやってなさ過ぎて何も言えない。いい感じで仕上がっていたので一度止まったことがどう影響するのか。ただ、戦術は頭に入っているので始動の頃よりはやりやすい。これから実践ですり合わせていくしかない」。誰もが経験したことがなく、知念自身も手探りの状態は続くが、彼がよりゴールに近い位置でプレーすれば、単なる得点力アップにとどまらず、チームに多くのプラス効果をもたらしてくれそうだ。

 

今季は2桁得点が目標となる

 

 

(柚野真也)

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