大分トリニータ 勝者のメンタリティーを持つ伊東幸敏
2022/04/20
- 原色部活生図鑑
大分に来て、「サッカー人生で初めて戦術を学んでいる」と冗談混じりに話す。数cm単位のポジショニング、状況に応じた体の角度、守備ラインを押し上げるタイミングなどディテールにおよぶ徹底指導は新鮮で、本人が欲していたものだ。ただ、高校からプロになって常勝軍団の鹿島で9年、勝者のメンタリティーを植え付けられる中で学んだものも多く、大分に移籍して言葉やプレーで表せている。
「まだまだ自分のプレーを出し切っていない」と話すように、周囲との連係を深めるには時間は必要だが、「勝って修正することで互いのプレーを早く理解できる」という。サッカーにおいて、「まず勝つこと」「チームを勝たせること」を出発点にしなければ、何もチームメートには伝わらないし、うまくいかない。伊東は「試合の流れや体の調子が良いときも悪いときもある。そのときにどうすれば勝つ確率が高まるかを考えている」
大分に来て、慣れない長距離移動に悩まされている。「疲労感を感じているが試行錯誤しかない」。戦術も移動も受け入れ、そこから何ができるかを楽しんでいる。その思考には「勝つため」の哲学が詰まっている。
写真は全て大分フットボールクラブの提供
結果が全てと言い切る
(柚野真也)