3年生、夏物語 vol.1 柔道女子 強くなりたい思いは増すばかり 堺田莉央(大分西)

2021/08/22
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 高校では“全国で勝つ”ことを目標とする先輩の意識の高さに圧倒され、練習についていくのがやっとだった。そんな中、先輩たちと同じメニューをこなす同級生を見て、「負けたくない」と思ったのが二宮冴羽だった。中学時代から名の知れる強者にライバル心を燃やし、段取りでは常に真剣勝負で挑んだ。「1年の頃は相手にならなかったが、徐々に投げ返すことができるようになった。二宮もいい刺激になったんじゃないかな」と阿部監督。2人は高いレベルで切磋琢磨し、2年の頃には個人戦、団体戦で九州大会、全国大会の出場権を獲得するも、コロナ禍で中止を余儀なくされた。「大会がことごとく中止になり、自分がどれだけ強くなったかわからず、悲しいというよりは悔しかった」と堺田。

 

 高校最後の夏は、苦しみながら県予選を突破し、目標としていた全国高校総体に個人戦と団体戦で出場した。堺田は個人戦より、仲間と戦える団体戦に重きを置いたが、「自分がふがいない試合をして負けた」と初戦敗退。気持ちの切り替えは難しかったが、1日の休養を挟み、個人戦では力を出し切った。大分西と刻まれた道着を切るのは最後となったが、国体でもう一度、全国の舞台を狙う。「これからも柔道を続ける。強くなりたいと思う気持ちが強くなった」。目指すは五輪メダリストの松本薫。現役時代に野獣と呼ばれた彼女のように「強い気持ちを出して、結果を残せる選手になりたい」と話す目は鋭さがあった。

 

強くなるために柔道を続けると語った

 

 

(柚野真也)

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