大分工業高校 芋岡英恵 大分の女子ウエイトリフティング界を牽引。仲間とともに着実に力をつける

2017/09/13
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 晴れて選手になった芋岡だったが、当時は大分県内で高校女子のウエイトリフティング選手はただ1人。男子の先輩が指導してくれ、一緒に練習に付き合ってくれたが、やはり孤独だった。県高校総体などの試合もオープン参加という形でしか出場できなかった。しかし、辞めようと思ったことは一度もなかった。「いままで挙げられなかったバーベルがトレーニングで挙げられるようになるのが楽しい」と、練習が成果として現れることに惹かれていった。

 2年生になると女子の後輩ができ、杵築高校、宇佐高校でも女子部員が誕生した。「1年生が入ってくれたことで切磋琢磨しながら練習ができる。また、女子の競技人口が増えたこともうれしい」と徐々に広がる女子選手の誕生を歓迎した。

 

 これまで運動部に所属したことのなかった芋岡だが、入部したことで様々な変化があった。「精神力が鍛えられた。『逃げたい』と思うことでも、耐えることができるようになった。普段のあいさつもいつの間にか自然に出てくるようになった」と自分の成長を語った。梶原誠監督は「女子選手のさきがけ。これから大分県を牽引していく存在だし、能力もある。力をつけていけば優勝も狙える」と、その可能性に期待を寄せる。

 11月にある県高校新人大会での目標は、自己ベストの更新。その目標を胸にきょうも男子に混じってトレーニングに励む。

 

11月の新人大会では自己記録更新を狙う

 

(緒方美香)

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