玖珠美山高校 新チーム始動。学年の垣根を越えた絆のホッケー

2017/09/11
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 チームを指揮する穴井孟司監督も「全国という舞台に初めて立ったことで、これまでは対戦さえも許されなかった強豪校と戦うことができた。インターハイでは名門・岐阜各務野高校に大敗してしまったが、レベルの高いチームを相手に選手はよく戦ってくれたと思う。この経験は大きな財産になった」と前を向く。チームが取り組むべき課題も明確になった。動きやパスのスピード強化はもちろん、思考から判断まで全ての要素における“速さ”がまだまだ全国の強者たちに比べ、決定的に劣っていた。選抜大会までの調整期間はわずか2カ月だが、的確な課題設定が勝利への近道であると信じたい。

 

 選抜大会への参加は3年生も認められているが、玖珠美山は1年生が主体となる新体制で挑む。元々2年生が在籍していなかったチームにとって、他校との戦力の差は大きく、苦しいゲームが予想される。春に入部した1年生のうち半数以上は競技初心者。けれどその不安をチームに残留する主将・宇田未夢(3年)が持ち前の明るさで吹き飛ばした。「私も高校からホッケーを始めたが、当時を振り返っても今の1年生は覚えが早い。これからの成長を期待できるチームなので、試合では後輩たちを精一杯サポートしたいと思う。国体予選での悔しさを選抜大会で晴らさないと!」。百田美月(1年)も「今までかっこいい姿をたくさん見せてくれた3年生に恥じないプレーをしたい」と続けた。チーム状況が変わっても、胸に抱いた思いはひとつ。挑戦することを諦めない、ひたむきな選手たちの姿がそこにあった。

 

宇田未夢(3年)=左=と百田美月(1年)

 

ホッケーは運動量が多いハードスポーツ。競技は基本的に2ハーフ各35分で行う

 

(塩月菜央)

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