コロナ禍の高校3年生たち⑤  レスリング 深水小鉄(日本文理大学付属) 果たせなかった日本一の目標は大学で

2020/12/10
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 夏の全国高校総体(インターハイ)、秋の国体、春の全国高校選抜大会の3つの主要大会には、1年時から連続で出場した。「1年のときは全国大会に出場するだけだったが、2年から少しずつ勝てるようになった」。今年3月の全国選抜大会が中止になったときは、「インターハイが3年間の集大成となる」と目標を定めた。しかし、コロナ禍で日本一の夢を絶たれ、無念を晴らす国体も中止。「春からずっと気持ちを切り替えてきたのに、試合さえできない。自分ではどうすることもできないから余計に腹が立った」。やり場のない悔しさを練習にぶつけた。

 

 高校最後の夏が終わった頃、全国高校選抜大会開催の知らせを聞き、出場を即決。個人60㌔級にエントリーし、「3年間の思いをぶつけた」。危なげない戦いぶりで勝ち上がり、準々決勝では今まで一度も勝ったことのないライバルに勝った。悲願の日本一は目前だったが、3位に終わった。「勝てる試合だった。高校で日本一になる最後のチャンスだったので悔しかった」。日本一の目標は大学に持ち越しになった。今は次へのステップに向けて力を蓄えている。「自分に限界を作るな」。勝監督の教えを胸に今も練習に励んでいる。

 

実現できなかった日本一を大学で目指す

 

 

(柚野真也)

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