コロナ禍の高校3年生たち④  女子バレー 室岡莉乃(東九州龍谷) 高校最後の舞台で日本一連覇を狙う

2020/11/30
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 もちろん選手としては、日本の高校トップクラス。今年は全国規模の大会がことごとく中止となったが、高い目標を持って練習した。当然、試合勘は鈍ったが、「今できることを確かめた」。春の高校バレー県予選では本調子とはほど遠く、セッターとのコンビネーションもかみ合わなかった。室岡頼みになる場面が多く、常に2枚のブロックにマークされる状況下で収穫もあった。「トスが高ければ助走距離が取れた。相手のブロックの上から打ち込めると思った」と強気だ。実際に決勝の3セット終盤ではセッターに高いトスを要求し、3連続ポイントを奪って試合を終わらせた。「悪いなりにチームとしては勝てたし、全国に向けて課題を見つけることができた」と日本一連覇に向けて、残り2カ月でギアを上げるつもりだ。

 

 身長163㌢、東龍史上最も小さなエースが、チームの浮沈を決めると言っても過言ではないだろう。最高到達点は297㌢と驚異のジャンプ力と右腕から繰り出されるスパイクの精度で頂点を目指す。「勝負が懸かる場面でポイントを決めたい。それが日本一になるために必要なことだし、エースの役割だと思う」と強い気持ちで高校最後の舞台に挑む。1年生の頃からコートに立ち、日本一を宿命づけられたチームとともに成長した。東龍の強さはどこにあるのかと問うと、強い語気で言葉が返る。「コートに立って考えることは一つだけ。日本一になるのは自分たちだということ」。勝利への執念がプレーに宿る。

 

エースとして日本一連覇に導く

 

 

(柚野真也)

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