ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜  高校野球 強気のリードオフマン・佐藤直樹(大分商業3年)の覚悟

2021/07/16
  • 高校野球

 同点で迎えた九回2死二塁、「ピッチャーが粘ってくれた。打撃陣が何とかしなければと打席に立った」と佐藤。直球に対し素直にバットを出しはじき返すと、二遊間を抜ける適時二塁打で勝ち越しに成功。渡辺監督が「ミート能力の高さは県内トップクラス」と評価する打撃技術が光った。動体視力に優れ、投手の投げたコースや球種といった情報を正確に処理し、相手の守備位置を計算して飛ばす方向をコントロールする。「あの球をヒットゾーンに持っていけるのが佐藤の技術の高さ」と指揮官はたたえた。

 

 この試合、緊張する仲間を勢いづけようと5打数3安打1盗塁とリードオフマンとして気を吐いた。佐藤は「みんな緊張していたが、これが夏の大会。緊張感を楽しんでいる」とサラリと言える強心臓に加え、50㍍を6秒で走り抜ける走力こそが最大の持ち味。「足を絡めた走塁と守備を見てほしい」と打撃と違い、スランプのない武器を駆使して、3回戦以降もチームの勝利に貢献したいと話す。対戦相手のマークも厳しくなるが、「そこで腰が引けたら負ける」と強気の姿勢でチームを引っ張る覚悟だ。

 

「足を絡めたプレーを見てほしい」と語った佐藤直樹

 

 

(柚野真也)

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ