県高校総体女子バレーボール競技 東龍に死角なし、19連覇達成

2019/06/10
  • 高校総体

第67回県高校総体女子バレーボール競技

6月3日 決勝リーグ最終日 大分県立総合体育館

東九州龍谷 2-0 国東

     (25-12)

     (25-19)

 

 これまで幾度と東九州龍谷(東龍)を日本一に導いた相原昇監督が退任し、体制が変わっても王者に隙はなかった。体制の変化を好機ととらえる3強(国東、臼杵、大分商業)の「打倒東龍」の布陣が敷かれる中、1セットも落とすことなく、見事19年連続35回目の優勝を果たした。

 

 1年生を多用したこともあり、東龍の代名詞である高速コンビバレーは機能しきれない部分もあったが、個々の能力は高かった。際立ったのは世代別日本代表としても活躍する小さなスーパーエース室岡莉乃(2年)。5月の全九州総合選手権大会ではU-15のイタリア遠征直後ということもありコンディション不良であったが、本来の調子を取り戻した今大会では、鋭いスパイクを叩き込み会場を沸かせた。主将・荒木彩花(3年)の力強いブロック、吉田鈴奈(3年)の的確なレシーブも全試合にわたりさえた。決勝リーグ最終戦では打倒東龍に闘志を燃やす国東にリードを許す場面もあったが、選手たちは落ち着いて対応。好機を逃さず、東龍らしい貫禄のプレーで追いつき、引き離し、完全勝利をつかんだ。

 

 試合後、選手たちは勝利の充実感を口にしたものの、目標はあくまで日本一。全国高校総体では1年時に日本一を経験、昨年は3位で悔しい思いをした3年生の思いは強い。「全国では1点にこだわって勝ちにいきたい。昨年と同じ3位ではだめ、2位も違う。目指すのは日本一のみ」。“王者東龍の主将”として重責を担う荒木は全国を見据え、日本一の誓いを新たにした。

 

 新体制になって以降、1、2年生を積極的に起用したことで、総合力は確実に増した。後輩ができ、室岡に中核としての自覚が芽生えたことも大きく、チームは着実に完成形へと近づいている。昨年と比べ平均身長は低いが、竹内誠二監督は、「全員がリベロのつもりでレシーブでリズムをつくる」など、伝統の高速コンビバレーを継承しつつ、新しい方向性を模索する。新生東龍が全国の舞台でどう戦い、どのような結果を残すのか注目が集まっている。

 

竹内誠二新監督のもと新たなスタートを切った

 

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