#スポーツのチカラ 県高校総体 バスケットボール女子 大分が悲願の初V

2020/07/26
  • 高校総体

 第3Qが終わり、残り10分。点差は13あったが、勝負はここからだった。キャプテンの成松朋華(3年)は「今回は逃げ切ろうという気持ちより、点を引き離すことだけ考えた」とコートに立った。過去の対戦、終盤に走り負け、リードをひっくり返された苦い思い出は一度だけではない。今大会は新型コロナウイルスの影響で練習ができなかった期間を体力強化に充てた。アプリを使って1日の走行距離を監督に送る。サボれば数値に現れる。不満の声もあったが、「弱点を克服するには走るしかない」との監督の言葉に耳を傾け、励まし合い、脱落者を出さずにここまできた。全員が最後まで足を止めず、ルーズボールに対しても体を張って追いかけた。

 

 選手個々の技術を生かした、“上品なスタイル”のイメージが強かったチームに泥くささが加わった。また、下級生が台頭し、選手層が厚くなったことも見逃せない。これまで出場メンバーが固定されていたが、準決勝ではベンチ入りメンバーが全員コートに立ったように、主力がベンチで休める時間が増えたことも走り負けなかったことの要因だ。成松は「チーム一丸となったチーム力の勝利」と胸を張った。全国につながらない大会ではあったが、大分県チャンピオンの称号は刻まれる。

 

強化が実り初優勝

 

 

(柚野真也)

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