全国高校サッカー選手権大会県予選 3年生にとって最後の大会 高校サッカー最高の舞台に立つのは… 

2018/11/16
  • 冬の全国大会

敗者の思いを受け止め、勝ち続ける

 

 高校1年時に選手権のピッチに立った選手は全国でも多くはない。大分山口卓己(3年)は、その希少な1人。今夏の全国高校総体に出場したが、「選手権は別物。一度経験したからこそ、もう一度あの舞台に立ちたいという思いは強い」と満足した様子はない。

 当時から戦術眼に長け、ゲームメーカーとして活躍した。最終学年となりキャプテンを任され、試合をコントロールする力はより高まった。勝負の機微を知る山口は、劣勢になれば最終ラインの前まで下がり、精力的にアップダウンを繰り返す。攻勢になれば、最前線に顔を出し、決定機を演出する。小野正和監督は「彼がいなければ別のチームになる。それだけ存在感のある選手」と絶大な信頼を寄せる。

 

 高校3年間の集大成として挑む県大会も、残り1試合となった。山口は「選手権に出場できるのは1チームだけ。ここにたどり着けなかったチーム、選手の分まで頑張りたい」と話す。

 準決勝が終わった後、敗者となった大分工業のキャプテン矢野達也(3年)から、決勝の舞台に勝ち上がれなかったチームらの思いの詰まった千羽鶴を託された。夢破れた者の思いを知るからこそ、負けられない思いは強い。

 「アイツ(矢野)とは中学の頃から県選抜でプレーしたこともあるし、何度も対戦した。悔しいはずなのに優勝してくれと言われた。勝ち続けるしかない」

 

 3年生にとって、高校最後の大会への士気は高く、それぞれにハイレベルなパフォーマンスを見せてくれるに違いない。

 

敗れたチームの思いを受け取る山口卓己

 

全国高校サッカー選手権大分県大会 過去の記事はこちらから

準決勝レポート

ライバルはこの選手です!①

ライバルはこの選手です!②

ライバルはこの選手です!③

 

(柚野真也)

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