ウインターカップ県2次予選展望 男女ともに実力伯仲

2018/10/12
  • 冬の全国大会

中津北、藤蔭の牙城を勢いある大分が崩すか

 

 女子は前回覇者の中津北、県高校総体を制した藤蔭の2強を中心に、創部1年目ながら快進撃を続ける大分の3校で優勝争いが展開されそうだ。

 

 3連覇を狙う中津北は、現3年生が入学して以降、県の主な大会では負けたことがなかった。伝統の“鉄壁の守備”を武器に勝利を重ねたが、6月の県高校総体の決勝リーグで藤蔭に敗れ、連勝記録が途絶えた。1年の頃から主力としてコートに立つ平川稚尋(3年)は、「負けてから数週間は何も考えられなかった」と落胆したが、勝ち続けるプレッシャーから解き放たれ、「新しいことに積極的に取り組めるようになった」と話す。

 県高校総体後から個の能力を伸ばし、誰が出ても、どのポジションからでも攻撃できる新たなスタイルを構築し、今大会には挑戦者として挑む。

 

 中津北を破った藤蔭は県No.1の称号を手にし、一気に王者の風格が漂いはじめた。7月に開催された天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会都道府県代表決定戦では社会人の強豪チームに勝利し、優勝。攻守で自信を深め、充実した練習に取り組めている。芦川尚子監督は「失敗を恐れず、心からバスケを楽しむこと」を教え、練習も試合も選手から笑顔が絶えない。右膝前十字靭帯損傷から復帰し、精神的な強さを身につけたキャプテンの西田恵菜(3年)や菅妃菜里(3年)ら注目選手は多いが、チームワークも抜群。県高校総体同様にスマイル旋風を巻き起こす。

 

 初参戦の大分は、4月の南九州四県対抗選手権県予選以降、主要大会すべてでベスト4入り。創部1年目ながら県内の高校バスケットボールの勢力図を塗り替えている。現状に満足することなく、常に上を目指す彼女たちの今大会の目標はもちろん優勝。キャプテンの秋吉楓(1年)は「1年生8人で優勝を狙える最後のチャンス。歴史に名を残したい」と、オール1年生で出場する最後の大会と位置付け、一気に頂点へ駆け上がる覚悟だ。自信の裏付けは朝夕、毎日の2部練習にあり、「どこよりも練習してきた」自負がある。「早く試合をしたい」と怖いもの知らずの1年生軍団の勢いは続くのか、はたまた高校バスケットボールの集大成として3年生が残る中津北や藤蔭、大分商業、明豊が意地を見せるのか。ここが注目ポイントになるだろう。

 

トーナメント表はこちらから

(柚野真也)

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