ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 バレーボール男子 大分工業 勝つ難しさ、負ける悔しさを学び、次のチームにバトンタッチ

2022/01/11
  • 冬の全国大会

 試合の流れを変えるカンフル剤として、ベンチから試合状況を見つめていた大分工業のキャプテン芦谷透(3年)。憧れ続けた春の高校バレー(全日本バレーボール高校選手権大会)で出場機会が訪れたのは、第1セットを先取され、後がなくなった第2セットの中盤だった。13-15、これ以上点差を離されると勝機を逃す可能性が高くなる場面で、コートに立つ。「相手の高さは脅威だったが、ブロックもレシーブも通用しなかったわけではない。このチームで試合ができる最後の大会。悔いを残さぬように楽しんでプレーしようと思った」(芦谷)。ミスを恐れない全力プレーでチームを鼓舞した。

 

 中学1年からバレーボールを始めた芦谷は、他の選手に比べると経験は少ない。それでも、自他ともに認める努力家は地道に練習を重ね、大分工業に入学後も成長を重ね、最終学年になったときにはキャプテンを任せられる選手となった。江崎裕之監督は「スタメンの実力はあるが、チームが劣勢になったときにコートに出したい」と、切り札としての役割を与えた。芦谷は「試合に出てチームを引っ張るのがキャプテンの役割と思っていたので苦しかった」と悩んだ時期もあったようだが、「勝利のために」とチームを支えた。

 

6年ぶりにオレンジコートに立った大分工業

 

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