ウインターカップ バスケ女子 中津北 何度もはい上がった3年生の最後の舞台

2019/12/21
  • 冬の全国大会

 戸高とはクラスでも一緒にいる時間が長かった和工田乃愛は、「なんでも話せる特別な存在だった。千怜のためにも目標の全国ベスト8を達成したい」と、決して大きくない体を投げ出し、ゴール下でリバウンド争いを繰り広げる。

 和工田と同様に「明るさ、素直さ、ひたむきさ」の部訓を体現するのが木村美月。「技術でなく気持ちでプレーしたい」というチームの核弾頭は、誰よりもコートを走り回る。

 

 ムードメーカーの永添ひなのもチームに勇気と勢いを与える存在だ。「これから大会までの時間は、迷いをなくすためにコミュニケーションをとって改善したい」と試合に向けてコート外から気持ちを高めようと考えている。これまで3年間で培った経験を下級生に伝える最後の場として、「中津北の伝統を、私たちがやってきたこと全てを見せたい」と話す。

 森田月海はエースとしてプレーに専念する覚悟だ。「勝負所で得点できるプレーをしたい。速いバスケをすれば勝てる」と得点源としてチームを引っ張る。「1年生のときは監督にも先輩にもめちゃくちゃ叱られた。何もできない学年だったけど、いつも“6人ミーティング”で励まし合いながらここまできた」

 

 今までやってきたことを全て出したい。何千本、何万本とシュートを打ってきた。「練習時間も内容もどこにも負けない。自分たちのバスケを信じて、やり切るだけ」と口をそろえる。何度も挫折を繰り返し、その度にはい上がって3年だ。「この学年のチームづくりは苦労が多かったけど面白かった。何年か経って、あのときは…と思い出話が盛り上がるんだろうな」と大津留監督。そのときの最高のネタは最高の結果でありたい。監督と3年生6人の思いは同じだ。決戦の日まで集中力を研ぎ澄ましている。

 

県内では無敵だった中津北

 

 

(柚野真也)

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