トリニータ 馬場賢治インタビュー「もう一度J1でプレーしたい」

2018/07/04
  • 大分トリニータ

首位でJ2リーグ戦を折り返した大分トリニータ。チーム最多の8得点を挙げ、攻撃陣を活性化した馬場賢治に話を聞いた。

 

攻撃の潤滑油として先発に定着

 

 シーズンの折り返し地点にあたる21節が終了したJ2リーグ。トリニータは12勝4分5敗、勝点40で首位をキープ。今季の目標がJ1昇格プレーオフの出場権を得られる6位以内であることを踏まえれば上出来であるが、リーグ戦が半分終わっただけで安心してはいられない。「簡単に勝った試合なんてない。世間一般で言われる上位チームの戦い方をしていない」と馬場が話すように、選手たちは貪欲なまでの向上心を持っている。

 

 片野坂体制3年目の今季、白星スタートの後、勝てない試合が3戦続いた。5節水戸戦で馬場が1.5列目となるシャドーに入ってからは、チーム全体の動きが良くなり、狙い通りにパスを回して敵陣まで攻め込むことができるようになった。チーム最多の8得点を挙げる馬場について、西山哲平強化部長は「相手が嫌がる位置でボールを受けることができる」と話し、片野坂知宏監督は「相手の変化を見てポジションを取り、試合を組み立ててくれる」と評価する。

 

 1トップ2シャドーの布陣を敷く前線は選手の入れ替わりが多いが、馬場は5節からずっと先発に名を連ねている。夏場に入ってもコンディションは良好で、鋭く仕掛けることもあれば、1タッチでテンポ良く味方とのパスワークを楽しみ、巧みなポジショニングでパスを受ける。J1昇格に向けて着実な歩みを見せるトリニータにおいて、もはや代え難い存在と言っていい。

 

 今季、讃岐から完全移籍で加入した馬場だが、当初は「ポジショニングを含めて、あれもしなければ、これもしなければとメンタル的に余裕がなかった」と打ち明ける。しかし、今は迷いが吹っ切れたようだ。仕掛ける時は思い切り仕掛け、それで抜け切れなくとも相手を引きつけられるし、星雄次との連携による、サイドからの崩しにも手応えを感じている。求められるプレーが整理でき、シンプルに考えられるようになって、サッカーを楽しむことができている。

 

 「いい状態だと思う。快勝した試合は少ないけど、これを続けていくことが大事。前半戦は良かったけど、と言われるのは嫌だし、気を抜かずにこれからもやっていきたい。もちろん常に気を張っているわけではなく、意識し過ぎないというか、まあ普段はのんびり過ごしている(笑)」と今月7日に33歳の誕生日を迎えるベテランに気負いはない。

 

今季、讃岐から完全移籍で加入した馬場賢治

 

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