トリニータ 後半戦の注目選手① 全国に名を知らしめた藤本憲明

2019/07/10
  • 大分トリニータ

 藤本の地道な作業の恩恵を受けるのがFWオナイウ阿道とMF小塚和季の2人のトップ下の選手だ。藤本が最前線で相手CBと駆け引きしディフェンスラインを下げることで、トップ下の2人が自由に行き来できるスペースができる。オナイウは藤本をおとりに使って6得点決め、小塚もフリーでボールを受ける回数が増え、決定機を幾度と生み出している。

 

 「自分にパスが来なくても周りを生かせるプレーができればいい」と藤本は自分の役割を十分に理解しているが、「それでも1試合1回はチャンスが来る。それを決めるかどうかが俺の仕事。集中力が切れることなんてない」と点取り屋としての性分を隠すことはない。「ワンチャンあれば得点できる」と得点感覚を研ぎ澄ます。前回対戦した札幌戦で貴重な先制弾を打ち込んだとき、試合を終えて会場を後にするサポーターから「あの得点した人は誰なの」なんて言葉を聞いたが今は違う。前節のアウェーの横浜戦では、試合後に出待ちする横浜の少年サポーターたちから「ふじもとのりあき選手、サインください!」と大きな声でサインを求められた。J1の舞台でも注目されるストライカーとなった藤本の活躍は今後も目が離せない。

 

活躍に比例して相手のマークが厳しくなる

 

(柚野真也)

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