3年生、夏物語2022 vol.8 ライフル射撃 3年間の集大成に向けて大会に挑む佐藤宗哉と岩尾歩(由布3年)

2022/09/02
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 「高校から競技を始めても日本一を目指せる。それがライフル射撃だ」。コロナ禍の真っただ中で始まった高校生活。部活紹介で先輩が発した言葉で入部を決めた。あれから2年半が経った。7月にあった全日本ライフル射撃選手権大会(全日本選手権)の男子ビームピストルで優勝した佐藤宗哉は、日本一の目標を達成し、次のステップを目指す。

 

 凝り性で機械好きの佐藤とライフル射撃の相性は良かった。自転車好きで幼い頃から部品を付け替え、家にある電化製品を分解しては組み立てていたという。ライフル射撃は的に向かって何度も当てる正確さの他に、道具のメンテナンスには器用さや精密さが求められる。野畑卓宏監督は「(佐藤は)競技に必要な細部まで計算できる自己分析力が優れ、これだと決めたら貫く頑固さがある」と話す。

 

 入部したときから自分で考え、練習から試行錯誤を繰り返す。足の位置やピストルの構え方、1cm単位で微調整を繰り返し、1週間に1500発撃つこともあった。フォーム改善のためにストレッチを取り入れて柔軟性を身につけるなど、「自分の形」を追い求めた。2年の歳月をかけて、ようやくたどり着いた自分の形。今年3月の全国高校選抜大会で準優勝し手応えをつかみ、全日本選手権で優勝して確かなものとした。

 日本一となり、次はアジアの舞台に挑戦する。10月の東アジアユース選手権選考会で上位2位に入り、本戦を目指す。佐藤は「ここまで来たら、もっと上を目指したい思いが強くなった。行き着くところまで行ってみたい」と力強く語った。

 

東アジアユース選手権出場を目指す佐藤宗哉

 

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