コロナ禍の高校3年生たち①  陸上男子 佐藤主理(藤蔭) 監督との約束を果たしたラストラン

2020/11/17
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 「長い距離を走っている選手だったので(800㍍走の)ラストスパートは力強いものがあった。ここを伸ばせば全国でも通用する」(河津監督)。記録は伸び続け、全国での表彰台が現実味を帯びてきた矢先に、新型コロナウイルス感染拡大により次々と大会が中止となる。多くの選手が先の見えない状況に不安を覚えたが、「意識を高く保ち、休校期間も練習していた。筋力もタイムも落ちなかった」と河津監督。「もしかしたら、この先の大会は何もないかもしれない」と頭をよぎることもあったが、佐藤は自己記録更新を目標に走る。10月に開催された全国高校陸上競技大会は天から褒美が与えられたかのようだった。男子800㍍の県高校新記録となる1分50秒24で予選を突破し、決勝でも力走して準優勝。「あきらめずに目標に向かうのが重要だと思っていた。努力が報われた」と佐藤。

 

 大会後は休むことなく駅伝に向けての練習に切り替えた。「監督と駅伝を走ることは入学した時からの約束だったから」と高校ラストランを駅伝で終えた。「充実した3年間を過ごせた。大学でも大好きな陸上を続けたい」と大学進学後は中距離を専門に、記録更新を狙う。

大学でも自己記録更新を目標にする

 

 

(柚野真也)

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